交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

示談交渉における成年後見人について(後遺障害等級2級1)

2014年09月14日

母が交通事故に遭い、先日、自賠責の被害者請求で後遺障害等級2級1と裁定されました。

相手方の保険会社から、代理で示談交渉をするのであれば、成年後見人の指定を受けるように言われましたが、成年後見人を付けると色々な制約を受けると思うのですが、示談交渉をするのに 他に方法は無いのでしょうか?

弁護士からの回答

まず、示談交渉を行い実際に有効に示談をするためには、被害者本人に意思能力(自己の行為の結果を弁識するに足りる精神的な能力のこと)があることが前提となります。

そして、この意思能力が無い者がした示談は無効となりますので、保険会社としてもそのようなリスクがあるために、成年後見人の指定を受けるように言っているものと考えます。

ここで、自賠責後遺障害等級別表第1第2級1は、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」が該当するとされていますので、重度の後遺障害であり、意思能力を欠くと判断される方も少なくありません。

しかし、上記等級であるからといって、全ての方が意思能力を欠いているわけではありませんので、成年後見人の指定が必要であるかはケースバイケースと言うことになります。

また、上記等級の場合には、将来介護費用等も含め、保険会社との交渉には専門的知識が不可欠となりますので、成年後見人の指定の要否も含め、交通事故に精通している弁護士に早期に相談すべきといえます。

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