交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

75歳(事故当時72歳)母親の交通事故の件でお尋ねします。
横断歩道歩行中車にはねられ後遺障害等級9級で現在交渉中です。(過失割合は10対0)

保険会社の提示金額は
後遺障害分で245万円
後遺障害逸失利益6,422,412円
休業損害1,425,000円(症状固定まで250日×5,700円)
障害慰謝料1,361,800円(症状固定まで250日)

主なものは以上で提示してきていますが、妥当かどうかわかりかねています。

このほかに民間の電気治療費(保険適用外で医師の指示なし)や、住宅改装費(トイレ、玄関は改修済み、風呂は検討中)、母親の介護費(歩けるが付き添い見守りが必要)、要介護2の状態でのデイサービスや福祉用具のレンタル費などは請求できるでしょうか。

介護保険でのヘルーパー等は制限があり介護保険外でのヘルパー、親戚などに介護してもらっていましたが、現在は私(長男)が退職して見ている状態です。

弁護士からの回答

72歳女性の方の交通事故の場合に加害者に損害賠償請求をすることができる主な項目といたしましては、
①治療費
②通院交通費
③休業損害
④傷害慰謝料(症状固定日までの慰謝料)
⑤後遺障害逸失利益
⑥後遺障害慰謝料(症状固定日後の慰謝料)
があります。

そこで、今回はご質問をいただいた③休業損害、④傷害慰謝料、⑤後遺障害逸失利益、⑥後遺障害慰謝料についてご説明いたします。

まず、
③休業損害につきまして、1,425,000円の提示があったとのことですが、この5,700円は自賠責の基準によるものとなります。

お母様が家事従事者であると仮定いたしますと、女性年齢別学歴計の賃金等を参考に1日あたり7000円~8000円で請求することができる可能性がありますが、同居の方の家族構成やお怪我の状況、家事の内容や実際の家事への影響等を考慮して金額が決まりますので、かなり幅のある判断となります。

次に、
④傷害慰謝料については、入通院の期間を基準として決まりますが、入院日数と通院期間がわかりませんので、この金額の妥当性について判断することは困難です。

また、
⑤後遺障害逸失利益については、休業損害と同様に家族構成や実際の家事への影響等が考慮されますので、こちらも幅のある判断となりますが、女性年齢別学歴計の賃金を参考に算定がされることになりますが、この計算によれば保険会社の提示額は不当とはいえません。

最後に、
⑥後遺障害慰謝料については、後遺障害等級が基準とされており、第9級の場合ですと690万円となりますので、保険会社の提示額は少ないということになります。

なお、介護費用につきましては、介護を必要とする後遺障害として明示されていない後遺障害等級3級以下の場合ですと、高次脳機能障害ないし脊髄損傷に関するもの及び下肢欠損ないし下肢機能障害に関するものである場合には、将来介護費用や住宅改装費について認められる場合があります。

また、住宅改装費につきましては、受傷の内容や後遺障害の程度、内容を検討し、必要性があると判断された場合には、相当額の賠償が認められることになります。

以上のとおりとなりますが、具体的に加害者にいくらを請求するべきかにつきましては、資料等を拝見しませんと具体的に判断することができませんので、一度交通事故専門の弁護士にご相談されることをおすすめいたします。

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