14歳の息子が交通事故に遭いました。
脳挫傷、外傷性くも膜下出血と診断され、現在も意識が戻りません。
事故は、自転車に乗っていた息子が乗用車と衝突したものです。
乗用車の運転手は、息子が飛び出してきた、と言っているようで、先方の保険会社も、息子に過失がある可能性が高いため保険金の支払いはできないと思うと言っています。
息子の意識が戻らないため話を聞くこともできませんし、何より今後保険金がまったくもらえないとすると、治療のことなど、どうしていけばいいのかわかりません。
なにかよい方法はないでしょうか?
まず,治療費についてですが,加害者側任意保険会社が支払わない場合でも,加害者側自賠責保険会社に直接支払いを請求することができます(被害者請求といいます)。
具体的には,治療が終了した後であれば,120万円を限度として治療費等を請求することができます。
また,治療終了後に後遺障害が残った場合には,その等級に応じて4000万円~75万円の金額を請求することができます。
他方,治療終了前であれば,仮渡金として,傷害の程度に応じて40万円~5万円の金額を請求することができます。
次に,過失の点については,加害者の言い分が本当に正しいのか,こちらにも過失があるのかを検討する必要があります。
具体的には,刑事事件記録の記載をもとに客観的な事故状況を検討することになります。
そのため,まずは刑事事件記録を取り寄せることが重要です。
もっとも,事故からまだ日が浅い場合には,捜査が終わっておらず,刑事記録ができていないことがあります。
この場合には,目撃者の方に話を聞くのがよいかと思います。
万が一,目撃者がいない場合には,加害者側の主張のみが通る可能性がありますので,チラシを配ったり,看板を立てたりして目撃者を探すことも重要になってきます。