交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

大学生の交通事故と就職活動について

2020年05月03日

バイクを運転中に自動車と接触して脳挫傷、骨折などの怪我をしました。
今も治療中ですが、骨折した右足がうまく動かないなどの症状があります。

保険会社から、そろそろ症状固定として後遺障害の申請を、との話がありましたが、後遺障害の等級とはどのようなものなのですか?

自分は今大学生で、これから就職活動などもする予定ですが、後遺障害の等級があることでなにか不利益を受けるようなことがあるのであれば、申請はしない方がいいのでは?とも思っています。アドバイスお願いします。

弁護士からの回答

まず,後遺障害の等級は,損害保険料率算出機構(損保料率機構)という機関が,傷害の程度等の調査を行い認定するもので,自賠法施行令別表に,1級から14級まで定められております。

実務では,この後遺障害等級が,後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益等の算定の目安となっております。

したがって,後遺障害等級が認定されれば,等級に応じた後遺障害分としての損害も確定し,傷害分と合わせた賠償請求をすることができます。

次に,後遺障害の等級は,あくまで交通事故によって被った損害を填補するための基準であり,後遺障害等級があること自体によって不利益を受ける可能性は少ないといえます。

もっとも,後遺障害が残っているという状態につきましては,考慮される可能性がないとは言い切ることができません。

また,申請しなければいつまでも損害額が確定せず,相手方から適切な損害の賠償を受けることができないことになります。

さらに,交通事故の損害賠償請求においては消滅時効にも気を付ける必要があります。

加害者に対する損害賠償請求の時効は、「損害及び加害者を知った時」(民法724条)から物損については3年、人身損害部分については5年です。あるいは、損害及び加害者がわからなかったとしても、事故日から20年を経過すれば時効により消滅します。

後遺障害がある場合には、症状固定した時点で初めて後遺障害を含む損害について知ったことになるので、人身損害の時効は症状固定日から5年となります。

したがって,症状固定後等級の申請をしないままにしておくと,時効によって請求が認められなくなることがあるということには注意が必要です。

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