保険会社から郵便物が届くたびに怒りがこみ上げてくるのです。もちろん、心では早く示談に応じて解決したいとも思っておるのです。
しかし、慰謝料など賠償金額に不服があり裁判も考えています。
すると、保険会社の担当者が「裁判しても勝てませんよ」と言うのですが、本当でしょうか?
どうにも信じられない。当方、妻(60)が横断歩道を歩行中、信号無視の自動車にはねられ、遷延性意識障害で植物状態です。やはり、弁護士さんにお願いしたほうがいいのか迷っています。裁判で時間がかかるのも、しんどいのです。
まず、ご相談の件のような重度の後遺障害が見込まれるケースのように高額の損害賠償金となる場合には、裁判で認められる金額よりもかなり定額の金額を提示するケースも少なくありませんので、保険会社の担当者が「裁判しても勝てませんよ」と言っていたとしても、そのまま示談をしてはいけません。
遷延性意識障害の場合には、常時介護を要するとして、自賠責後遺障害等級第1級が見込まれますが、この場合には、家事労働等の逸失利益、将来介護費用に加え、加害者の過失が重大といえる信号無視による交通事故ということで基準とされる慰謝料(2800万円)より増額されるべき事案であり、保険会社の提示額の妥当性を判断するには専門的知識が必要となります。
したがいまして、本件につきましては、保険会社の提示金額が適正であるかを交通事故に強い弁護士にまず相談をすべき示談であるといえます。
なお、弁護士に依頼した場合には、概ね半年から一年程度での和解の可能性がありますが、仮に裁判となった場合であっても、裁判所に出頭するのは弁護士のみであることがほとんどでご負担になることはあまりないといえますので、まずは弁護士にご相談されることを強くおすすめいたします。