交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

交通事故における「後遺症」とは?

2022年10月31日

交通事故で怪我をしても治療できない「後遺症」が残る場合があります。後遺症が残ると、交通事故の損害賠償は、どう違ってくるのでしょうか?

弁護士からの回答

 「後遺症」とは、傷病に対して行われる医学上一般に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待しえない状態で、自然的経過によって到達すると認められる最終の状態において、残存している症状をいいます。

 後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害等級認定手続を行うことになります。
 後遺障害等級には、その程度に応じて1級から14級が認定され、1級が一番重い後遺症になります。

 交通事故による損害賠償には、傷害による損害(治療費、通院交通費、休業損害、傷害慰謝料)と後遺症による損害(逸失利益、後遺症慰謝料)がありますが、後遺症が残った場合には、傷害による損害に加え、後遺障害による損害を請求していくことになります。

 そして、以下のとおり、逸失利益(計算式:事故前の年収×労働能力喪失率×就労可能年数)や後遺症慰謝料は、認定された後遺障害等級によって大きく金額が異なってきます。また、自賠責保険から支払われる金額も異なります。

別表1

等級後遺症慰謝料労働能力喪失率自賠責の保険金額
第1級2800万円100%4000万円
第2級2370万円100%3000万円

別表2

等級後遺症慰謝料労働能力喪失率自賠責の保険金額
第1級2800万円100%3000万円
第2級2370万円100%2590万円
第3級1990万円100%2219万円
第4級1670万円92%1889万円
第5級1400万円79%1574万円
第6級1180万円67%1296万円
第7級1000万円56%1051万円
第8級830万円45%819万円
第9級690万円35%616万円
第10級550万円27%461万円
第11級420万円20%331万円
第12級290万円14%224万円
第13級180万円9%139万円
第14級110万円5%75万円

 このように、後遺症が残った場合には、後遺症がない場合と比較して、損害賠償請求の金額が多額になります。

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