交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

弁護士費用についての相談

2014年04月01日

息子(15)が交通事故に遭い、脊髄損傷を負いました。

下半身麻痺の診断で、そろそろ治療も終了します。途方に暮れていますが、息子のためにも損害賠償請求で闘いたいのです。

そこで、弁護士さんにお支払いする費用について、お聞きします。弁護士さんに相談すると、どうしても「高い」「お金がかかる」というイメージがあります。実際、費用についてはどのようなシステムになっているのでしょうか?

また、損害保険に「弁護士特約」というのもがあることを最近知ったのですが、これはどういうものですか?

被害者にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?

弁護士からの回答

弁護士費用は、ご依頼される弁護士によって異なりますが、多くの場合、着手金・報酬金制をとっています。

着手金とは弁護士が事件処理に着手する際に必要な費用です。

着手金は、請求金額により異なり、弁護士事務所それぞれに独自の基準があるので、一概には言えません。

参考までに、かつて弁護士会で使われていた基準によると、1500万円の請求を行う場合、着手金は85万円前後となります。

報酬金とは、事件処理が終わった際に弁護士に対し支払う費用です。

報酬金も、弁護士事務所によって基準が異なるので一概には言えません。

参考までに、かつて弁護士会で使われていた基準によると、1500万円の報酬を獲得した場合、報酬金は170万円前後となります。

ただ、繰り返しになりますが、弁護士事務所によって着手金報酬体系は異なります。

着手金を不要とする事務所も存在しますし、報酬金も獲得金額を基準としたり、増額金額を基準としたり様々です。

その他に、弁護士にご依頼の際は、交通費、裁判所に納める印紙郵券代等、実費も必要になるのでご注意ください。

上記からすると、一見、弁護士費用は高額なように思えますが、保険会社はかなり低い金額の提示を行い、かつ、被害者ひとりでは専門知識がないために、金額交渉が難しいのが現状です。

少なくとも一度は弁護士に相談されることをお勧めします。

結果として、弁護士費用を差し引いても、弁護士に依頼したほうが多額の賠償を獲得できる場合がほとんどでしょう。

弁護士費用特約とは、ご契約の保険会社から、弁護士費用が支払われるというものです。

現在、多くの場合、弁護士費用の上限は300万円とされています。

被害者の弁護士費用の負担が減るというメリットがあります。

上記着手金、報酬及び実費が支払われるのですが、約款で保険会社の事前承認が必要とされている等、保険会社によって様々です。

場合によっては、上限の300万円の範囲内であっても支払われないこともありますので、弁護士にご依頼される前に保険会社に確認すると良いでしょう。

(ただし、保険会社が、保険契約時には何ら説明しておらず、約款にも載っていない保険会社独自の「内部基準」に従って支払いを拒むことは、認められるものではありません。)

上述のような制限がある場合もありますが、弁護士費用特約が付いている場合、被害者の弁護士費用の負担はかなり減少しますので、基本的には弁護士に依頼するほうが良いでしょう。

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